東京2025世界陸上の舞台裏を取材したら、選手やスタッフの熱気に圧倒された!
2025年9月、東京2025世界陸上が開催されました。東京での世界陸上の開催は、34年ぶり。
それに先立って、7月に代表選考会として行われた日本陸上競技選手権大会を取材。
運営スタッフに大会運営についてインタビューし、そのバックヤードも体験しました。
今回は、国立競技場から世界陸上の舞台裏をお届けします!
今回の取材メンバー
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まさき -
オイヤン -
こうしん -
りっせん -
しずな -
のんのん
お話を聞いたのは…?
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庄司直樹さん こども事業の企画運営を担当 -
棚田修平さん トラック&フィールド競技の運営を担当 -
柴田 光さん ロード競技の運営を担当
訪れたのは…?
東京2025世界陸上(日本陸上競技選手権大会、国立競技場)
世界陸上は約2,000人のトップアスリートが世界一をかけて競う、陸上競技の世界最高峰の大会。東京2025世界陸上は2025年9月13〜21日に国立競技場ほかで開催。7月4〜6日には代表選考会を兼ねて、同じ国立競技場で日本陸上競技選手権大会が実施された。
世界陸上の運営スタッフにインタビュー!
東京2025世界陸上のテーマは何ですか?
テーマは「こどもに夢を届ける大会」です!
庄司さん: 多くの人に感動を伝えたいのはもちろんですが、なかでも未来を担うこどもたちにスポーツが持っている力や感動を伝えていきたいという思いを込めています。世界最高峰のアスリート達が限界に挑む姿を見て、自分自身の可能性を広げてほしいですね。そのために、観戦の無料招待や、都内の全小学校にリレー用バトンを配布するバトンプロジェクトを実施しています。
アスリートの戦う姿を見たら、がんばる気持ちがわいてきそうです!
トラック&フィールド競技は、記憶に残る大会になる!
トラック&フィールド競技担当の仕事内容と目標を教えてください。
国立競技場内の大会運営をとおして、記憶に残る大会にしたいです。
棚田さん: 国立競技場で行われる各競技の運営計画を立てています。たとえば競技スケジュールにあわせて選手の行動や流れを計画したり、槍や砲丸などの競技備品の準備をしたりするのが仕事です。選手だけでは大会はできないので、全国の審判の方々にご協力をお願いしています。世界各国の陸上連盟に東京大会の情報発信をしていくのも大切な役目です。
私自身、1991年の世界陸上では10歳でした。テレビでカール・ルイス選手が活躍したのが今でも記憶に焼き付いています。大会をつくる側になって、そういう記憶に残る大会にするのが私の目標です。
こどもの頃の思いを胸に
仕事に打ち込んでいるんですね!
トラック&フィールド競技担当の主な仕事内容
- 競技の運営計画
を立てる - 選手の行動計画
を立てる - 選手の導線を確保し
情報提供する - 競技備品
の準備 - 審判の確保・
ボランティアの確保 - 大会情報を
世界に発信
記憶に残る大会にするために、
どんな工夫をしていますか?
毎日、金メダリストが誕生する日程を組んでいます。
棚田さん: 9日間の競技日程の毎日、決勝戦があります。つまり期間中どの日に観戦しても金メダリストが生まれる瞬間を見ることができるんです。競技初日から飽きさせない工夫をすれば観客も増えますし、フルスタジアムになれば選手も力を発揮できますよね!
会場づくりも工夫していて、国立競技場をテーマカラーである紫(江戸紫)一色にする予定です。選手には会場に入った瞬間、「世界陸上に来たんだな」という高揚感を持ってもらえるはず。最高のパフォーマンスを見せてもらいたいと思います。
選手も観客も興奮につつまれる世界陸上になりそうですね!
マラソンには、東京を世界にアピールする絶好のコース設計があった!
ロード競技担当の仕事内容と
目標を聞かせてください!
コースに工夫を重ねてみんなが応援できる大会にしています。
柴田さん: マラソンと競歩を担当し、主な仕事はコース設計です。マラソンコースはパリ五輪の代表選考会のコースをベースにする中で、全体の距離を短くして交通規制エリアを少なくしたり、世界陸連や放送局の要望を受けて東京駅前の馬車道を通したりして工夫を重ねました。最終的にコースの検定をして、警視庁や道路管理者、コース沿道区の合意を取り、競技の運営までやるのが仕事です。東京オリンピック2020のマラソンは東京でできなかったので、今回がとても楽しみです。沿道の応援の方にも地域住民の方にも各国のチームにも喜んでいただける大会にしたいですね!
マラソンコースには細かい調整が必要なんですね!
ロード競技担当の主な仕事内容
- 選手の給水計画を立てる
- 交通規制情報の提供
- 競技運営
今回のマラソンコースの
東京ならではの魅力はどこですか?
観光スポットが目白押し、最高のロケーションです!
柴田さん: 国立競技場をスタートし、5km過ぎの地点には東京ドームが見え、その先には古書店やスポーツ店が集まる神保町があり、10km折り返し地点は電気街やサブカルチャーの聖地・秋葉原があります。その先も皇居、東京駅、日本橋、銀座と名所が続き、ロケーションが非常に良いです。沿道にはフラッグが掲出されるのでとても華やか。日本人はもちろん、海外の人でも楽しめるような観光スポットがコースに取り入れられています。
世界に東京の良さを発信できる
マラソンコースなんですね!
マラソンの注目ポイントを教えてください!
40km地点のラストスパートの競り合いに注目です。
柴田さん: マラソンは、30kmを過ぎてからのラストスパートが盛り上がります。今回でいうと40km地点の手前に坂道があります。ここが急坂になっているので、疲労が増してくるなかで、どう食らいついていくかが見所です。前に出たり、後ろにいったりの勝負どころを見逃さないように注目して見てください。
マラソンの勝負どころ、
40km手前の坂は必見ですね!
選手やメディアが行き交うバックヤードに進入!
選手がすぐそこにいて、表情をとらえることができた!
カメラマン、記者、運営担当…バックヤードにはたくさんの人がいました!
インタビューの後は、取材メンバー6人で、特別にバックヤードに入らせてもらうことに!
記者が記事を書く「プレスルーム」、選手が出場した後に取材を受ける「ミックスゾーン」、「記者会見場」、選手のゼッケンやロゴをチェックする「選手の招集場所」、選手が出場前に体を温める「ウォームアップエリア」を見学しました。
観客席で男子棒高跳と女子100mハードルを見学
棒高跳を近くで見ると、
棒のしなり具合までわかって興奮!
バックヤードで見た選手の表情と
活躍にびっくり!
バックヤードツアー、運営スタッフのインタビューの後は、実際に国立競技場の観客席で日本陸上競技選手権大会を観戦。
「棒高跳はフィールド競技だったので、ちょうど真横から見ることができました。バーを機械で上げ下げしていたり、棒のしなり具体までわかって、いろんな発見がありました(こうしん)」、
「寺田明日香選手をバックヤードで見て、ハードルで走る姿も見ました。35歳という年齢で活躍して、その後、笑顔になっているのを見て、人間的な高みを目指しているのを実感しました(りっせん)」
と、いつもと違う視点で競技を見ていました。
クイズに挑戦 !!
クイズで楽しく振り返ろう!
Q.東京2025世界陸上の会場を彩ったテーマカラーは何色でしたか?
*答えは記事の最後に掲載。記事の中にも答えがあるよ!
国立競技場での取材を終えて
まさき
スタッフの熱意を知って観戦すると、 おもしろい!
のんのん
選手の表情から 練習を積み重ねた自信が伝わった!
国立競技場で日本陸上競技選手権の裏側を取材したメンバーからは
「普段は入れない場所に入って、運営スタッフの方に話を聞くことができました。細かいところまで気を配って大会が運営されているのを知ると、競技がよりおもしろくなります(まさき)」、
「バックヤードの選手たちは思ったよりも明るい表情。練習をしっかり積み重ねた自信を感じました。生で見るとまた違うので、ぜひ国立競技場に見に来てほしいです(のんのん)」との声が。
2025年9月の世界陸上は大盛り上がりで大会日程を終えました。次に東京で開催されるスポーツ大会にも、ぜひ足を運んでみてください!
- クイズの答え:
- B. 紫(江戸紫)