中高生も起業のチャンス⁉︎
東京都がスタートアップを支援する交流の場「TIB」の中身とは?
中高生のなかには「起業ってかっこいい!」「みんなの役に立つ事業アイデアを考えてみたい」と思う人もいるはず。
東京・有楽町には東京都が運営する起業を支援する施設「TIB」があります。社会人や大学生だけでなく、中高生も参加できるプログラムやイベントも開催されているというので、取材してきました。ここで社長になれるチャンスが隠れているかも!
今回の取材メンバー
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まさき -
オイヤン -
りっせん -
こうしん -
のんのん -
あやね
お話を聞いたのは…?
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土屋卓敬さん スタートアップ戦略推進本部 -
池本将貴さん スタートアップ戦略推進本部
訪れたのは…?
Tokyo Innovation Base(TIB、有楽町)
東京からイノベーションを巻き起こすことを目指し、国内外からスタートアップやその支援者が集い、交流する一大拠点。2023年11月にオープンした。
誰でも利用できる!TIB施設内の各エリアを見学
1階から見学をスタート。入口でTIBのアプリに会員登録をすると、二次元バーコードが表示されるので、それをかざすとゲートがくぐれます。利用料は無料!
この日はコミュニティマネージャーの吉島さんにご案内いただきました。
まるでカフェのような開放感のある空間で、リラックスしながら伸び伸び活動ができそう。中高生が訪れても、気軽に入りこめる雰囲気です。
オープンなイベントスペース「SQUARE」
プロジェクターと椅子があるエリアは、講演などのイベントが開催される場所。オープンな空間なので、いろいろ意見が飛び交いそうです。隣にハイチェアが置いてあり、参加者同士の交流もしやすい環境になっていました。
作品にふれられる場「PARK」
エスカレーターで2階へ行き、EXHIBITへ。EXHIBITは同じく2階にあるFABでつくられた作品を展示する場所。TIBはモビリティなどのものづくりを支援する場としても機能しており、展示作品は実際に体験できるようになっていました。
商品との出会いを果たす場「SHOP」
再び1階に降りてSHOPへ。ここはスタートアップがマーケティングや商品のプロモーションを実際にテストできる場所。スタートアップのアイデアや技術が詰まった食べ物やお茶、アプリケーションなどが展示されていました。
いろいろな商品が展示されている点がとても良い!
限定イベントスペース「STAGE」
2階にあるイベントスペース。スタートアップだけでなく、スタートアップの支援者や全国の自治体などによるイベントに利活用されています。
ものづくりを支援する場「FAB」
3Dプリンターなどの開発用機材や工具を活用し、プロトタイプの製作ができる工作室。ロボットが作られることもあるそうです。
3Dプリンターなどが15歳から使えると聞いて、13歳の僕にとって待ち遠しい!
学生が主役の場「JAM」
学生や若者が多く集まるエリア。毎週水曜日に学生等が起業に向けたアドバイスなどを受けられるStudent dayが開催されている場所です。
ビジネスアイデアがあってもなくても来てOKと言われたので、また行ってみたい!
TIBの運営に携わる東京都職員へインタビュー
スタートアップとはどんな企業を指しますか?
優れたアイデアや資金調達等を通じて急成長する企業のことです。
土屋さん: 明確な定義はありませんが、一般的には「新しいアイデアや技術を基に、短期間で成長を目指す企業」のことを指します。
スタートアップは、当たり前を疑ってユニークなアイデアを出すところが出発点です。そうしたアイデアを基に優れた製品・サービスが生み出され、企業の成長にもつながっていきます。
みんなが求めるアイデアを形にすれば、社会にも役立てる!
東京都がTIBを開設したのはなぜですか?
東京からイノベーションを巻き起こす一大拠点となることを目指し、開設しました。
土屋さん: 東京には大企業や大学等の研究機関が集積しているといった強み・特色がありますが、こうした拠点が分散し、結びつきが十分でない等の課題がありました。こうしたことから、それらをつなぐプラットフォームの構築を目指し、TIBを立上げました。TIBの立上げには、スタートアップ支援者など様々な関係者が参画し、「みんなで創る」をコンセプトに、新たなつながりを生み出す取組を発展させてきました。
東京都にこんな場所があるのを知らなかった!
TIBの役割を教えてください!
あらゆる挑戦者とその支援者をつなぐ場所です。
土屋さん: TIBではスタートアップや起業を志す人の挑戦を後押しするため、起業家と投資家等の支援者を結びつけるイベントが毎日のように開催されています。また若者たちの独創的な夢やアイデアをブラッシュアップし、ビジネスへと磨き上げる伴走型の支援プログラムなど、幅広い支援メニューを展開しています。
起業を目指す挑戦者を後押しする場となっているんですね!
TIBの活用法や普段の雰囲気を教えてください。
スタートアップやそれを目指す人同士が交流し、活気あふれる雰囲気です。
土屋さん: 見学していただいたとおり、施設内ではFABやSHOPなど、さまざまな支援を展開しています。それぞれ自分が気になる場所にぜひ行ってみてください。まだ起業を目指している人でなくても、自分の持っているアイデアや考えを磨く場にするのもおすすめです。そういうものが起業の種になることもあります。
3階には、スタートアップや支援者が交流するスペース(SALON)が設けられ、月に1回、起業家の先輩がメンターになって相談会も開いています。
そのため、普段から活気が生まれてます。イベントがあればたくさん人が集まってきます。1日の来館人数は100人から200人ですが、イベントのある日は1000人集まることもあるんです。
将来に向けて、中高生の挑戦を後押しする場所
中高生はどのように利用したらいいですか?
Student dayを活用してみてください。
池本さん: 毎週水曜日は学生の挑戦をサポートするStudent dayとなっています。コミュニティマネージャーが皆さんのアイデアの種を一緒に見つけたり、やりたいことの言語化をサポートしたりしています。それ以外の日も学生向けのイベントは数多く実施されていて、過去にはAIをテーマにしたパネルディスカッションがありました。ぜひ気になるイベントやプログラムがあれば気軽に参加してみてください。
TIBのStudent dayとは?
毎週水曜日に開催される、TIBのコミュニティマネージャーと交流し、学生同士がつながる場。個別メンタリングやアイデアを生み出すイベントの実施、スタートアップとの交流機会などをサポートしている。
学生向けのイベントも実施されていて交流のきっかけになる!
中高生向けに、どんなイベントやプログラムがありますか?
将来に活かせるプログラムや事業に挑戦するイベントがたくさんあります。
池本さん: TIB StudentsのWebサイトに掲載されています。その一部はこちらです。
My Story Project
中高生の個性を大切にしながら、メンターとマンツーマンで約半年、自分の将来について考えていくプロジェクト。「将来やりたいことがわからない」という悩みを持つ学生の自己探求を目指す。
自分の将来を考える時期にぴったりのプログラムですね!
高校生ビジネスプランコンテスト
高校生による想像力豊かなビジネスプランを募集するコンテスト。書類審査を通過したファイナル審査では8組がプレゼンテーションを行う。
自分のアイデアがどれくらい需要があるのかを確認したり、ビジネスプランをプレゼンする練習になりそう。
自分も挑戦して、アイデアを形にする経験をしてみたい。
気になるプログラムやイベントを探す
起業に興味がある中高生にメッセージをお願います!
何かを実現する思考力や行動力を培ってほしいです。
土屋さん: TIBには中学や高校の枠を超えた学生のコミュニティがあります。起業家の人に気軽に出会え、起業の現場を知り、未来の自分を想像できるチャンスです。ここで自分たちを応援してくれる大人たちと交流して、ぜひ新しいことに挑戦してみてください。
起業するときに最も必要なのは、社会のために何かをしたいというモチベーションや信念です。アイデアがあるという中高生はもちろん、何かを実現したいという想いと、思考力や行動力を育む場としても利用してほしいです!
また自分でもTIBに訪れてみたいと思います!
クイズに挑戦 !!
クイズで楽しく振り返ろう!
Q.TIBで中高生も参加できるStudent dayが開催されているのはいつですか?
*答えは記事の最後に掲載。記事の中にも答えがあるよ!
TIBの取材を終えて
まさき
自分にはない価値や 見方を加えられそう
あやね
夢を実現可能に近づけ、 可能性を広げるチャンス
“起業”を目指す挑戦者が集まる熱量の高い場所を取材し終えたメンバーからは「TIBでみんなと話し合って、今まで自分にはなかった新しい価値や見方を加えたりすることで活用していきたい。常に変化している時代に対応できるようになり、起業をする上においても良い学びになりそう(まさき)」
「経験豊富なメンターの助言を受けながら具体的な行動に落とし込めることは、夢を実現可能なものへと近づける上で重要。起業を志さなくても、自分の可能性を広げるキャリア教育の場として活用できる(あやね)」との声が。自分の未来に“起業”という選択肢があることを実感した経験となりました。
- クイズの答え:
- A. 毎週水曜日