中学生・高校生が聞く!
【日本初開催】のデフリンピック。熱狂の女子バレーボールを観戦!
大会後、金メダリストに直撃インタビューしてみた!
2025年11月15日~26日、「東京2025デフリンピック」が開催され、日本選手団は金16個、銀12個、銅23個と多くのメダルを獲得しました!デフ(Deaf)は英語で「耳がきこえない」と言う意味で、デフリンピックは国際的な「きこえない・きこえにくい人のためのオリンピック」です。1924年、フランスのパリで第1回大会が開催。2025年に行われた「東京2025デフリンピック」は100周年の大会であり、日本では初めての開催でした。この記念すべき大会の女子バレーボール1回戦を、オイヤン、こうしん、ほだかの3人の取材メンバーが観戦取材。また、大会終了後、金メダルを獲得した女子バレーボール日本代表の長谷山優美選手にオイヤンが直撃インタビューを行いました!
今回の取材メンバー
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オイヤン Oiyan -
こうしん Koshin -
ほだか Hodaka
お話を聞いたのは…?
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長谷山優美選手 Ms. Haseyama
デフリンピック 女子バレーボール日本代表
訪れたのは…?
駒沢オリンピック公園総合運動場体育館
東京都世田谷区の駒沢オリンピック公園内にある体育館。1964年の東京オリンピックではレスリングのメイン会場として使用され、「東京2025デフリンピック」では男女ともにバレーボールの試合会場として使用された。レスリング、卓球、フットサル、ハンドボール、バレーボールなど、多くの競技の全国規模の大会が行われている体育館。
女子バレーボールの1回戦を会場で観戦!
思ったよりたくさんの人がいてびっくり!デフリンピック、注目されてます!
ステキなデザインだと思って見ていましたが、いろいろな意味が込められていたんですね!
こういうのって会場に来ないとじっくり見られないよね。
なんだかドキドキしてきた!
考えてみれば当たり前なのかもしれないけど、実際に国歌斉唱が行われるまで、選手たちが手話言語で国歌斉唱をすると思っていませんでした。
サインエールとは?
東京2025デフリンピックに向け、東京都がろう者やデフアスリートたちと共に開発した、“目でみる”新しい応援スタイル。手や体の動きで「行け!」「大丈夫 勝つ!」「日本 メダルを つかみ取れ!」などの想いをアスリートに伝えます。
サインエールについて詳しく知りたい人はこのサイトを見てみよう!
「TOKYO FORWARD 2025」
サインエールを使って応援すると、会場が一体になったような気がする!
選手の皆さんが手話言語などを使って、密にコミュニケーションをとっている様子が印象的でした。
ホント、いい試合でした!興奮しました~!
大会後、女子バレーボール日本代表 長谷山優美選手に、オイヤンが直撃インタビュー!
金メダル、おめでとうございます!
ありがとうございます!本当にうれしいです。
まずは「東京2025デフリンピック」を終えての感想をお願いします。
新型コロナウイルスで棄権した前回大会、そこから今回のデフリンピックをめざしてみんなでがんばってきました。
長谷山選手: Ms. Haseyama: 2022年のブラジルデフリンピックは、チームに新型コロナウイルス感染者が出て棄権してしまったんです。その悔しさを胸に、「東京2025デフリンピック」では金メダルを取るということを目標にして、チームで3年間がんばってきました。その結果、金メダルを取ることができ、本当にうれしいです。これまで支えてくれた家族、友だち、会社の皆さんに恩返しをすることができました!
初めて日本で開催されたデフリンピック。とても多くの方が観戦していましたね。
私たちががんばってきたことを、みんなに見せることができました。
長谷山選手: Ms. Haseyama: 私がこれまで出場したデフリンピックは開催地がトルコやブラジルだったので、簡単に応援に来ていただける距離ではありませんでした。私たちががんばってきたことを直接見ていただく機会が無かったので、今回は支えてくださっている皆さんに見せることができて、本当にうれしかったです。また、デフバレーへの印象が変わったと言ってくださる方もたくさんいて。実際に観戦していただいたことで、「おもしろいね」「迫力があるね」「もっと応援したい」という声がたくさん届きました。これも、とてもうれしいことです。
会場にはサインエールを使って応援している方がたくさんいました。サインエールでの応援は届いていましたか?
応援してくれている気持ちが目に見えました!
長谷山選手: Ms. Haseyama: 今まで目で見てわかる応援の形が無かったので、応援の方法もバラバラでした。今回のデフリンピックではサインエールが作られたので、統一感があって、私たちから見てもすごく目立ったんです。応援してくださる気持ちが目に見えて、とてもうれしかったです。
試合中、選手の皆さんがいろいろなポーズをしていましたよね?
得点をあげたときなど、みんなキメのポーズがあるんです。私のポーズはコレです!
これまでバレーボールを続けられてきて、一番うれしかったこと、悔しかったことを教えてください。
一番うれしかったことも悔しかったこともデフリンピックです。
長谷山選手: Ms. Haseyama: 私にとってはトルコデフリンピック、ブラジルデフリンピックに続き、今回が3回目のデフリンピックです。トルコデフリンピックでは金メダルを取ることができ、これが一番うれしかったことです。私は当時高校生で、先輩方がチームの中心だったので、もう1回デフリンピックに出場して、同じように金メダルを取りたいと思いました。次のブラジルでも金メダルをめざしていたんですが、先ほどお話ししたように棄権せざるを得なくなって。これが一番悔しかったことです。今回優勝することができ、一番うれしいことが2つになりました。あ、もうひとつあります!今回東京で開催されたことで、デフバレーに興味を持ってくれたり、応援したいと言ってくださる方が増えたので、それも入れてうれしいことが3つになりました!
チームメイトとのコミュニケーションではどのようなことを心がけていますか?
練習時間以外でも、とにかくおしゃべりすることを心がけています。
長谷山選手: Ms. Haseyama: 一言でデフアスリートと言っても、みんなが同じ環境で育ってきたわけではありません。私は小さい頃からろう学校に通っていて手話言語のある環境で育ってきましたが、きこえる親の元で育ったりきこえる人たちの学校に通っていて、手話言語を知らない人もいます。日本代表チームは、第一には手話言語でコミュニケーションをとることになっていますが、手話言語だけでなく、目を合わせ、声は出さなくても口を動かして話をするようにしています。練習のときだけでなくそれ以外の時間、合宿中の自由時間などでもとにかくたくさんおしゃべりをしてコミュニケーションをとることを心がけています。監督やコーチなど、ベンチとのコミュニケーションには手話言語通訳さんも入りますが、そのときもお互いに目をしっかり見て話をします。理解できたか、分かったかということを常に確認することを大事にしています。
選手として活躍するために必要なことは何でしょうか?
あきらめないことです!
長谷山選手: Ms. Haseyama: まずは自分の好きなことを突き詰めることで、道が開けるのではないかと思います。そして上をめざすには、とにかくあきらめないこと!私の場合は負けず嫌いなので、ほめられるとそこで止まってしまいます(笑)。逆に「本当にこれでいいの?」「ここまでしかできないの?」って言われると悔しくて、もっとがんばろう!という気持ちになります。あきらめずに、もっとがんばろう、もっと上をめざそう、って続けていると、自分の中の限界を一つひとつ超えることができて、少しずつ上をめざせるのではないかと思います。
今後の抱負を教えてください。
きこえる、きこえないに関係なく、みんなが暮らしやすい社会を作るための活動をしていきたいと思っています。
長谷山選手: Ms. Haseyama: 今回東京でデフリンピックが開催されたことで、デフアスリートへの理解はもちろん、きこえない人・きこえにくい人への理解が深まったのではないかと感じています。これで終わりではなく、私も今回のようなインタビューを積極的に受けたり、イベントや講演、スポーツを通じて、きこえない人・きこえにくい人への理解を深めていきたいと思っています。きこえる、きこえないに関係なく、みんなが暮らしやすい社会を作るためのお手伝いができれば、と考えています。
ありがとうございました!
クイズに挑戦 !!
クイズで楽しく振り返ろう!
Q.「東京2025デフリンピック」が行われた2025年は、第1回大会から何周年?
*答えは記事の最後に掲載。記事の中にも答えがあるよ!
取材を終えて
オイヤン Oiyan
僕もサインエールを使って応援しようと、いくつか覚えてから試合会場に向かいました。
試合会場に着いてまず驚いたのはとてもたくさんの観客がいたこと。
多くの人がデフリンピックに興味を持っているのだと感じました。
長谷山選手へのインタビューは、コミュニケーションがうまくとれるか不安でしたが、手話言語通訳の方を通じ、スムーズにお話を伺うことができました。
「自分が好きなことを突き詰めることで、選手への道が開ける」というお話に特に心が動かされました。
いろいろとお話を聞き、きこえないということ以外、何も僕たちと変わらないんだなと、知ることができました。
今後、聴覚だけでなくさまざまな障害を持った方に出会うと思いますが、今回の経験をもとに、相手の方を理解できるよう努めていきたいと思います。
こうしん Koshin
初めは、きこえない・きこえにくいことがプレーに大きな影響を与えるのではないかと思っていましたが、試合を通して選手たちの姿に圧倒されました。
第1セットを落とした後、試合が進むにつれて連携力が高まり、流れるような攻撃はまさに圧巻でした。
きこえない・きこえにくいからこそ、互いを見てケアし合う強いチームプレーが生まれ、ベンチやサポーターも含めた一体感につながっていた点に、個人的に大きな感動を覚えました。
会場では選手たちと観客との一体感を強く感じました。
手話言語やサインエールだけでなく声援も交えて応援していた姿がとても印象的でした。
また、拍手を意味する手話言語を観客全員で行うと、会場全体に細やかな動きが広がり、華やかな雰囲気が生まれていたのも記憶に残っています。
僕たちも積極的に応援し、最高の時間を過ごすことができました。
ほだか Hodaka
選手の皆さんが主にジェスチャーで、喜びやドンマイなどと表現していたり、得点が決まるとみんなで同じポーズをしたりしてチームスポーツならではの良さを感じることができました!
監督やコーチとは通訳の方を通して話していたり、選手交代はカードを使うことで分かりやすく伝えていました。
観客の多くがサインエールを使っており、シンプルな「行け!」だけでなく、「大丈夫 勝つ!」などを使い分けていて関心が高まっていると感じました。
きこえないことをデメリットでなく、応援などで強みに変えていける発想はこれからの社会でも大切になると思います。
また、手話言語を使って会話をされている方も多かったり、海外から来られた方もいたので、デフリンピックがもっと世の中に浸透していくだろうと感じました。
とても魅力的なデフリンピックを幅広い人に知ってほしいです!!
- クイズの答え:
- C. 100周年
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